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膵臓の働き・膵臓の病気

膵臓がどのような働きをしているのか?膵臓におこる病気にはどのようなものがあるのか?など膵臓について詳しく解説します。

   
カテゴリー「膵臓の病気」の記事一覧

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膵臓がんの進行具合を表す病期(ステージ)

膵臓がんがどの程度進行しているのかを判定する基準として病期(ステージ)というものが活用されています。
Ⅰ期からⅣ期の4段階に分類されており、Ⅰ期が最も軽度の膵臓がんで、数字が大きくなるほど膵臓がんの進行具合が高くなり、Ⅳ期が最も重度の膵臓がんとなっています。
膵臓がんの病期(ステージ)には、日本膵臓学会が定めたものと、国際的に活用されている国際対がん連合(UICC)の分類があり、多少内容が異なります。

  日本膵臓学会 UICC分類
Ⅰ期 大きさが2cm以下で膵臓の内部に限局している がんが膵臓の内部にとどまり、転移はない
Ⅱ期 がんは膵臓の内部にとどまっているが、大きさが2cm以上であるか、第1群のリンパ節に転移している がんは膵臓の内部にとどまっているが、周囲のリンパ節に転移がある。がんは膵臓の外へ少し出ているが、周囲の主要動脈まで及んでいない。
Ⅲ期 がんは膵臓の少し外に出ているが、リンパ節転移はないか、第1群のリンパ節までに限られている。または、がんは膵臓の内部にとどまっているが、リンパ節転移は第2群まである 膵臓の腫瘍が周囲の主要動脈まで及んでいる。
Ⅳ期 がんが膵臓の周囲の臓器・器官を巻き込んでいるか、離れた臓器まで転移がある 膵臓から離れた臓器に転移がある

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膵臓がんは難治がん

膵臓がんはその名の通り膵臓にがん細胞(悪性腫瘍)ができる病気です。
膵臓でつくられる消化液「膵液」を十二指腸へと送るための通路を膵管といいますが、膵臓がんの約95%はこの膵管の上皮にできるため、通常、膵臓がんといえば膵管がんのことをいいます。
ちなみに、残りの約5%はインスリンやグルカゴンなどのホルモンを分泌する内分泌細胞にできるがんで、膵内分泌腫瘍と呼ばれています。
日本におけるがんによる死亡原因では、膵臓がんは肺がん、胃がん、肝臓がん、結腸がん、に次いで5番目ではありますが、年々増加傾向にあります。
膵臓癌が起こるメカニズムはまだ解明されていませんが、脂肪分の多い食事や、飲酒、喫煙、糖尿病、膵炎などと関係があるといわれています。


膵臓がんの発生部位

膵臓がん

膵臓は膵頭部、膵体部、膵尾部の3つに分けられていて、膵臓がんの多くは膵頭部で発生します。
がんというのは、何らかの刺激によって細胞が突然変異することで発生しますので、総胆管が合流して胆汁が流れ込み、十二指腸への出口があってたくさんの物質と接する膵頭部は、たくさんの刺激を受けるために、がんがこの部位で発生しやすいと思われます。
 


膵臓がんの症状

膵臓がんは、初期の段階ではほとんど症状が現れません。
なんとなくお腹や背中の周辺に痛みや重苦しい感じがあり、食欲不振、体重減少などを伴いますが、これらの症状はほかの消化器系の病気でもあらわれる一般的な症状ですので、これをもって膵臓がんと診断するのは困難なため、膵臓がんの発見の遅れにつながります。
また、膵管が十二指腸につながる出口付近では、胆嚢から分泌される胆汁の通路である総胆管が合流しているのですが、この付近で悪性腫瘍ができて総胆管が圧迫されて塞がれてしまうと、胆汁の流れが滞ってしまいます。
そうすると、胆汁に含まれるビリルビンという黄色い色素成分が皮膚や粘膜に沈着して、体が黄色く染まってみえる黄疸という症状が現れます。


膵臓がんの特徴

膵臓がんの特徴として、早期発見が難しいことが挙げられます。
というのも、膵臓がんは、腫瘍が大きくなるまで膵臓がんと特定できるような特徴のある症状が現れないからです。
ですから、膵臓がんが発見されたときには約80%の患者で肝臓や肺、リンパ節などに腫瘍が転移しているのです。
また、膵臓は胃や腸、肝臓、胆嚢、脾臓などの臓器囲まれているため、超音波検査をしてもなかなか見つけることができないという特徴もあります。
また、他のがんに比べて膵臓がんの発生率が低かったこともあり、膵臓がんに対する研究結果が少なく、膵臓がんのリスク要因として因果関係が確立されている喫煙だけというのが現状です。

慢性膵炎

慢性膵炎は膵臓の炎症が長期間にわたって繰り返し起こることで、膵臓の細胞が徐々に破棄され、それに伴い膵臓の機能も徐々に失われていく病気です。


慢性膵炎の原因

慢性膵炎の原因の多くは飲酒によるアルコール依存症と関わっています。
その他、膵臓癌などが原因で膵管が狭窄したために起こることもあります。


慢性膵炎の症状

慢性膵炎の場合は、急性膵炎の時の激しい痛みより比較的鈍い痛みが中腹部から背中にかけて起こるのが特徴です。
その痛みの主な原因は、膵液の消化酵素のうちのタンパク質分解酵素が膵臓自身を消化してしまう自己消化によるものです。
ですから、慢性膵炎が進行して、消化酵素を分泌する細胞が破壊され、膵臓自身を自己消化しなくなるにつれて痛みは次第に治まって行きます。
また、慢性膵炎が進行して、膵液やインスリンを分泌する働きが低下してくると、全身のだるさや、食欲不振、体重減少、高血糖などの症状が現れてきます。


慢性膵炎の治療

慢性膵炎によって破壊された膵臓の組織は再生しませんので、いかに進行を防ぐか、ということになります。
よって、急性膵炎の治療も急性膵炎同様に膵臓を休ませてあげることが第一です。
アルコールはもちろんのこと、飲食を避けて点滴による栄養補給することで炎症を抑えます。
後は膵臓の状態に応じて、膵臓の一部を切除したり、膵臓から小腸へのバイパスをつくって膵液の通り道を確保するといった手術が行われます。

急性膵炎は膵臓の自己消化

急性膵炎は突発的に膵臓に炎症がおこる病気で、重症の場合は命に関わることもあります。
特に重症急性膵炎は治療法が未だ確立されていないため、難病として扱われています。


急性膵炎がおこるメカニズム急性膵炎

膵臓は消化液である膵液を膵管を通して十二指腸に分泌していますが、膵液そのものはだけでは消化液として機能しません。
胃液中のペプシンなどの他の物質との化学反応を受けて活性化し、初めて消化液として機能します。
というのも、膵臓内で最初から消化液として機能していると、タンパク質を分解する酵素によって膵臓そのものが消化されてしまうからです。
ところが、何らかの原因で膵管が詰まって膵液の流れが悪くなると、活性化した膵液が膵臓内に蓄積していき、膵臓の消化が始まって炎症を起こすのです。
膵臓が障害を受けると、消化酵素が血液中や腹腔内漏れだして、腹膜炎や他の臓器の炎症を引き起こしてしまいます。


急性膵炎の原因

急性膵炎の原因の約80%はアルコール依存症胆石によるものです。
特に過度な飲酒がもたらすアルコール依存症によるものが全体の約40%以上を占め、圧倒的に男性に多くみられる急性膵炎の原因です。
過度なアルコールを毎日数年間にわたり飲んでいると、膵液を分泌する腺房細胞から膵管への通路である細小管が詰まるため、急性膵炎を引き起こします。
また、胆石が胆汁と膵液の十二指腸への注ぎ口に詰まると、膵液が十二指腸に排出されることができずに逆流するため、急性膵炎がおこります。
そのほか、原因が特定できない突発性のものもあります。


急性膵炎の症状

急性膵炎では上腹部に突然強い腹痛が起こります。
痛みが始まってから数分のうちに最大の強さに達し、絶え間ない痛みが数日間続きます。
麻酔薬を注射しても痛みが完全に消えないぐらいひどい痛みを感じるケースもあります。


急性膵炎の治療法

急性膵炎の治療法はとにかく膵臓を安静に保つことです。
飲食すると飲食物が十二指腸に達したときに膵液を分泌するため急性膵炎の症状を悪化させてしまうので、口からの飲食は水ですら避けなければなりません。
ですので、点滴による水分と栄養補給を2週間から、症状が重いときには6週間に渡って行う必要があります。
急性膵炎の原因が胆石である場合は、軽傷であれば膵炎の症状が治まってから胆石を取り除くことで通常改善しますが、重症の場合は胆嚢を摘出する手術を行わなければならないこともあります。

プロフィール

会社名:
増田製薬株式会社
自己紹介:
奈良県橿原市川西町429

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