膵臓がどのような働きをしているのか?膵臓におこる病気にはどのようなものがあるのか?など膵臓について詳しく解説します。
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膵臓の働きには2つありますが、そのうちの1つが膵液という消化液によって様々な栄養素を分解することです。
私たちが口から食べた物の栄養素は腸から吸収されて、血液によって全身に運ばれて、体が正常に機能する源となります。
ところが、私たちが食べた物のほとんどは大きすぎてそのままの形では吸収することができませんので、腸から吸収できるぐらいの小さな分子に分解してあげる必要があります。
その分解の手助けをしているのが消化液であり、胃から分泌される胃液や小腸から分泌される腸液と並び、膵臓からは膵液が分泌されているのです。
胃の消化活動でドロドロのおかゆ状になった食べ物が十二指腸に入ってくると、それに反応して十二指腸の粘膜からセクレチンやコレシストキニン・パンクレオザイミンといった消化管ホルモンが血液中に分泌されます。
これら消化管ホルモンの刺激によって、膵臓から膵液が分泌されます。
分泌された膵液は膵管を通過して十二指腸に注がれて、消化の手助けをしています。
また、膵液は重炭酸塩を含んで弱アルカリ性をしており、胃液の塩酸で酸性になっている消化物を中和する働きもしています。
膵液には、タンパク質や炭水化物、脂質といった三大栄養素を分解する消化酵素が含まれています。
タンパク質はキモトリプシンやトリプシンがアミノ酸に分解し、炭水化物はアミラーゼがブドウ糖に分解し、脂質はリパーゼが脂肪酸とグリセリンに分解します。
1日に約1リットルの膵液が消化を行うために膵臓から分泌されています。
膵臓は、長さ約20cm、重さ約70gの細長い形をした臓器で、胃の下部と、C字型をした十二指腸の間に取り囲まれるように位置しています。
内部には膵管と呼ばれる管が通っていて、膵臓の腺房(せんぼう)というところで造られる膵液を十二指腸まで送る働きをしています。
これを外分泌腺といい、膵臓の体積の95%以上を外分泌部が占めています。
残りの5%以下の部分は、内分泌腺といいます。
膵臓の内部には島のように浮かんでいる細胞が無数に散らばっていて、発見者の名前からランゲルハンス島と呼ばれています。
ランゲルハンス島からはインスリンやグルカゴンなどのホルモンが血液中に分泌されます。
このように膵臓は外分泌によって消化液を分泌し、内分泌によってホルモンを分泌することで、消化や代謝と深く関わっています。